ec-transplant-kit / 補助資料

解析ツール接続 完全ガイド
Claude Codeで何と繋がり、何ができるか

エキスパート講座Aで実際に扱うのは4ツール(GA4・Search Console・PageSpeed Insights・Microsoft Clarity)だけですが、Claude Code(CLI AI)はEC事業に関わるほぼすべての解析・広告・カート管理画面と接続できます。本資料はその全体像を、講座の枠を超えて網羅したものです。

講座で使用 4 掲載ツール数 33 カテゴリ 6 作成 2026-07-13

1この資料の読み方

「CLI AIと連携できる解析ツール」には、大きく3つの接続の仕方がある。どれもClaude Codeが自分でスクリプトを書いて実行するか、公式・準公式のMCPサーバーを介して対話的に呼び出すかのどちらか。

接続の仕方説明向いている場面
API直叩き公式APIをClaude Codeが自分でスクリプト化して呼ぶ。認証情報(鍵・トークン)を一度設定すれば繰り返し使える定期処理(月次レポート等)・自動化
MCPサーバーModel Context Protocolのサーバーとして接続し、Claude Codeが対話の中でツールとして直接呼ぶその場の探索的な質問・対話的な深掘り
管理画面エクスポート公式APIが無い/限定的なツールは、管理画面からCSV等をエクスポートしてClaude Codeに読み込ませるAPI未整備のツール・小規模利用

各ツールの表にある「講座」列は、エキスパート講座Aの当日ワークで実際に接続・使用するかどうかを示す。講座で使用と書かれた4つ(GA4・Search Console・PageSpeed Insights・Microsoft Clarity)以外は、本キット(ec-transplant-kit)の対象外だが、Claude Codeでの接続自体は技術的に可能。

2講座で使う4ツール(詳細)

ec-transplant-kitのanalytics-connectスキルが実際に案内するのはこの4つだけ。詳細は各references/*.mdを参照。

Google Analytics 4(GA4) 講座で使用・必須

本キットの土台。6ナンバーズ(顧客数・購入単価・購入頻度・ユーザー数・転換率・平均注文金額)の計測、購入経路(ファネル)分析、チャネル別・ランディングページ別のアクセス解析まで、ほぼすべての数値の出どころ。

できること売上・訪問者数・転換率・チャネル別流入・購入ファネル・商品別売上・ユーザー属性(地域/年齢/性別/デバイス)など、EC分析に必要な指標のほぼ全て
認証方式サービスアカウント(SA)を「閲覧者」として招待。無期限・失効しない
APIGoogle Analytics Data API(レポート取得)/Admin API(プロパティ管理・確認用)
MCPGoogle公式 google-analytics-mcp(experimental)。対話的な探索用の補助手段(詳細はreferences/ga4.md
費用API自体は無料(GA4のクォータ内)
難易度簡単(アカウント単位の招待で配下の全プロパティに一括で効く)

Google Search Console(GSC) 講座で使用

検索エンジンからの見込み客の入口を把握する。どんなキーワードで・何回表示され・何回クリックされ・平均何位に出ているかを見る。seo-strategycross-pageで使う。

できること検索クエリ別のクリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位。ページ単位の検索パフォーマンス
認証方式SA招待(GA4と同じGCPプロジェクトのSAを使う。ただし招待はサイト単位=1件ずつで、GA4のようなアカウント単位の一括招待は無い)
APISearch Console API(searchanalytics.query等)
費用無料
難易度普通(サイト単位の登録が必要)

PageSpeed Insights(PSI) 講座で使用

表示速度を測る。LCP(表示完了までの時間)・CLS(レイアウトのガタつき)などのCore Web Vitalsを取得し、遅いページ・不安定なページを特定する。

できることページ単位のパフォーマンススコア・LCP・CLS・INP等。モバイル/PC別の実測(フィールドデータ)とシミュレーション(ラボデータ)
認証方式APIキーのみ(SA不要)。GCPで1つ発行するだけ
APIPageSpeed Insights API
費用無料(1日25,000リクエストの実質無制限に近い枠)
難易度一番簡単

Microsoft Clarity 講座で使用

ヒートマップとセッション録画で「どこで離脱するか・何にイライラしているか」を見る、Google非依存の唯一のツール。デッドクリック・レイジクリック・クイックバック・過剰スクロール・スクリプトエラーの発生率を取得できる。

できることクリック・スクロール行動の異常検知、よく見られているページ、セッション録画(画面での確認)
認証方式Clarity設定画面でトークンを発行(Googleアカウント不要)
APIClarity Data Export API
費用無料
難易度普通(1プロジェクト10リクエスト/日の制限に注意)

3Web解析・計測基盤・ローカルSEO(GA4以外)

GA4以外にも、Web解析・計測基盤・ローカル検索の見え方としてClaude Codeが接続できるものがある。日本のEC事業者が使う可能性のあるものを中心に掲載。

ツールできること認証方式講座備考
Google Tag Manager(GTM)計測タグ(GA4・広告コンバージョン等)の設置・管理をコードを触らず行う基盤。どのタグがどのページに入っているかの一覧・公開履歴の確認SA招待(ユーザー+全コンテナ読み取り。GA4と同じGCPプロジェクトのSAで束ねられる)GA4計測が正しく入っているかのトラブルシューティングに直結する。招待UIでコンテナ権限が既定「なし」になっている点に注意(「すべて設定→読み取り」に変更が必要)
Google Business Profile(GBP)APIGoogleマップ・ローカル検索での表示状況、口コミ、閲覧数・行動数(インサイト)の取得(MEO=マップエンジン最適化の効果測定)OAuth+API有効化申請(Googleへの利用申請が必要)実店舗併設・地域密着型のEC事業者に有効。申請から承認まで1〜2週間程度かかることがある
Chrome UX Report(CrUX)実際のChromeユーザーの表示速度データ(フィールドデータ)。PSIのラボデータと違い「本物の訪問者の体感速度」を見られるAPIキーのみ(PSIと共通のGCPプロジェクトで発行可)PSIを補完する位置づけ。自サイトのトラフィックが少ないと十分なデータが集まらないことがある
ラッコキーワード等の検索ボリュームツールキーワードの月間検索数・関連語・共起語の把握(seo-strategyの「更に深く取り組みたい場合」参照)APIキー(ツールにより異なる)GSCは「今の実績」しか分からないため、「そもそもどれだけ検索されているか」を知るにはこの種のツールが要る
Ahrefs / SEMrush被リンク(バックリンク)状況・競合サイトのキーワード獲得状況の分析APIキー(有料プラン)被リンク戦略(seo-strategyの対象外領域)に踏み込む場合に使う。月額費用が高め
Matomo自己ホスト型のオープンソースWeb解析(GA4の代替)。データを自社サーバーに保持できるAPIキー(自己ホストのインスタンスに対して)導入済みの事業者向け。新規導入は本キットの対象外(GA4を前提に設計)
Adobe Analyticsエンタープライズ向けWeb解析。GA4より高度なセグメント分析が可能OAuth Server-to-Server(Adobe Developer Console)大規模事業者向け。中小EC事業者には過剰。契約費用が高額

4広告

本キットは広告を対象外にしている(開発者トークン審査の複雑さ・広告費に直結する操作リスクのため)が、Claude Codeでの接続自体は可能。

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広告系は原則、講座では扱わない共通理由

①開発者トークン取得に審査があり講座の短時間には見合わない、②同じAPI経路でキャンペーン停止・入札額変更など広告費に直結する操作も可能なため、閲覧目的でも権限設定を誤ると事故になりうる。この2点はGoogle Ads・Merchant Center・Meta広告等、ほぼ全ての広告系APIに共通する。

ツールできること認証方式講座備考
Google Ads API広告費・CPC・CPA・ROAS・キャンペーン単位の成果。入札額変更等の操作も可能OAuth+開発者トークン(審査あり)GA4接続だけでは広告費自体は見えない(流入・購入データまで)。本キットでは対象外
Google Merchant Center APIGoogleショッピング広告の商品フィード管理・出品状況・審査エラーの把握開発者登録+SA/OAuthGoogleショッピング広告の出品者のみ対象。references/merchant.mdに参考資料あり
Meta Marketing APIFacebook/Instagram広告の成果(費用・リーチ・CV)OAuth(Meta for Developers、ビジネス確認あり)/またはMCPサーバー経由(例:Pipeboard等のサードパーティHTTP MCP)でOAuth委任も可Meta広告を運用している事業者向け。審査・アプリレビューが必要。MCP経由でも初回のOAuth許可は人手で1回必要
Yahoo!広告 APIYahoo!検索広告・ディスプレイ広告の成果OAuth(Yahoo!広告アカウント)日本国内では大手ECで併用されることが多い
LINE広告 APILINE広告の配信結果・CV計測OAuth(LINE Business ID)LINE公式アカウントの分析(後述)とは別物
Amazon Ads APIAmazon出店者向けのスポンサープロダクト広告の成果OAuth(Amazon Advertising API、審査あり)Amazon出店者のみ対象

5ECモール・カート管理画面

site-learnスキルが扱う「サイトコードの取得」とは別に、各カート・モールが独自に持っている売上・在庫・受注データへのAPI接続。

プラットフォームできること認証方式講座備考
Shopify Admin API商品・在庫・注文・顧客・組み込み分析(ShopifyQL)まで、管理画面の機能をほぼ全てAPI経由で操作・取得可能アクセストークン(カスタムアプリ or 公式Shopify連携)本キットのA型(ローカル同期型)カートの1つ。コード取得はsite-learn、売上データはAdmin API側
MakeShop API受注・商品・顧客データの取得(developers.makeshop.jpで公開)APIキー(管理画面から発行)本キットのB型(管理画面コピペ型)。コードはコピペで取得、データはAPIで取得という役割分担が可能
カラーミーショップ API商品・注文・顧客データの取得OAuth公式ドキュメントで公開されているAPIあり
BASE API商品・注文データの取得OAuth限定的な範囲での公開API
楽天市場 RMS API受注・在庫管理が中心。解析目的での利用は限定的APIキー(RMS内で発行)楽天市場出店者向け。本キットはECモール出店を対象外としている点に注意(site-learn参照)
Amazon SP-API(Selling Partner API)販売実績・在庫・注文データの取得OAuth(LWA:Login with Amazon)Amazon出店者向け。登録・審査あり
STORESAPI非公開(限定的)site-learnではC型(コード編集不可)扱い。データ面でも自動連携は難しく、管理画面からの手動エクスポートが基本

6SNS・動画

広告ではなく、オーガニック(無料)投稿の反応を見る解析。エンティティSEO(seo-strategy参照)の効果測定にも使える。

ツールできること認証方式講座備考
Instagram/Facebook Insights API投稿のリーチ・エンゲージメント・フォロワー属性(広告とは別のオーガニック投稿分析)OAuth(Meta for Developers)ビジネスアカウントが前提
YouTube Analytics API動画の視聴回数・視聴維持率・流入元OAuth(Google)商品紹介動画・使い方動画を運用している場合に有用
LINE公式アカウント Messaging API配信メッセージの開封率・クリック率・友だち数推移チャネルアクセストークンリピート促進施策(③購入頻度のレバー)の効果測定に直結
X(旧Twitter)API投稿のインプレッション・エンゲージメントOAuth 2.0無料枠が大幅縮小されており、実用にはAPI利用料が必要な場合が多い

7その他(技術指標・ヒートマップ・MA)

ツールできること認証方式講座備考
Hotjarヒートマップ・セッション録画・アンケート(Clarityの有料競合)APIキー(Hotjar Insights、機能は限定的)無料枠はClarityより狭い。既に導入済みの事業者向け
Mouseflowヒートマップ・セッション録画・フォーム分析APIキーフォーム分析(どの入力欄で離脱するか)に強み
KlaviyoEC向けメール/SMS配信とその成果測定(開封率・クリック率・売上貢献)APIキー「Make Repeater」等の国内MAツールの海外代替。③購入頻度施策の実行・計測基盤になりうる
Mailchimpメール配信の開封率・クリック率APIキー / OAuth汎用メール配信ツール。EC特化機能はKlaviyoに劣る

8認証方式の早見表

解析ツールの認証方式は大きく4パターンに分かれる。どれを使うツールかを知っておくと、初めて触るツールでも迷わない。

方式仕組み向いている場面本キットでの採用
SA(サービスアカウント)招待ロボット用アカウントを対象ツールに閲覧者として招待。鍵ファイルで認証無人・自動化・繰り返し処理✅ GA4・GSC
APIキー1本の文字列を発行するだけ。SAより手軽だが権限の細かい制御はできない読み取り専用の軽い用途✅ PSI
トークン発行ツール独自の管理画面でトークンを1つ発行(Google非依存)Google以外のツール✅ Clarity
OAuth(ユーザー同意)ブラウザでログイン・許可する方式。人間の操作が必要本人が都度ログインして使うツール、複数ユーザーが使うアプリ❌ 不採用(初回の同意操作が要り、無人自動化に不向き。詳細はanalytics-connect/SKILL.md

9何から繋ぐべきか(優先順位の考え方)

  1. GA4(必須):これが無いと6ナンバーズが測れない。全ての土台。
  2. Search Console(推奨):④ユーザー数(集客)を伸ばす施策の材料になる。
  3. PageSpeed Insights(簡単なので早めに):APIキー1つで済み、⑤転換率のボトルネック(速度)をすぐ確認できる。
  4. Microsoft Clarity(使っていれば):⑤転換率の「なぜ」を掘り下げる。導入していなければ後回しでも可。
  5. その他(広告・SNS・カート管理画面API等):講座の範囲外。①〜④が回り始めてから、必要に応じて個別に検討する。特に広告系はキャンペーン操作の事故リスクがあるため、権限設定を1つずつ確認しながら慎重に進める。